促成ピーマンの仕立て方法の違いが管理作業に及ぼす影響(高知県農業技術センター)

トピックス

 高知県の促成ピーマン栽培では、主枝を130~150cm程度で摘心する仕立て方法が一般的ですが、この方法では春先以降に収穫位置が高くなり、作業負担が大きくなってしまいます。
 そこで、センターニュース第101号にて紹介した低位摘心栽培について、収穫や整枝の作業性を調べました。

 低位摘心栽培では、主枝の摘心位置を100cm程度とすることで、樹高が130cm程度に収まり、腕を高い位置に上げずに整枝作業が可能になります(写真)。また、全ての側枝が通路側に配置されるため、体に近い位置で収穫作業ができます(表1)。

 さらなる収穫労力の軽減のため、低位摘心栽培では、立ち姿勢で作業する上位節の収穫を週3回、かがんだ姿勢で作業する中位~下位節の収穫を週1回としました(表1)。これらの方法により、収穫量は30.1t/10a、収穫時間は2,366hr/10aで、慣行栽培と大きな違いはありませんでしたが、整枝時間は98hr/10aで慣行栽培の1/4程度となりました(表2)。

 収穫作業が楽であること、整枝に係る労力が少なく比較的容易であることから、大規模経営などの雇用者に作業を任せる経営体での活用が期待されます。

 本研究は、内閣府地方大学・地域産業創生交付金「“IoP(Internet of Plants)”が導く「Next次世代型施設園芸農業」への進化」により実施しました。

高知県農業技術センター

高知県農業技術センターの最新情報はホームページでチェック!
https://www.nogyo.tosa.pref.kochi.lg.jp/?sid=2012 (農業技術センター)

高知県農業技術センターはFacebookでも情報発信しています。
https://www.facebook.com/kochi.nogise/