活用事例

Vol.08

新規就農者に嬉しいデジタルサポートの魅力

黒潮町 きゅうり農家

埜下真樹さん

農家

農業をはじめた経緯や、環境測定装置を導入した理由を教えてください。

農業への憧れから会社を辞め、新規就農を志しました。

もともとは会社員をしていましたが、農業への憧れから新規就農を志し、2017年に会社を辞めました。最初は右も左も分からないところからのスタートでしたが、黒潮町農業公社で2年間の研修を行い、栽培のノウハウからトラクターの操縦まで、農業に関する様々なことを学びました。
現在、ハウスでは「促成きゅうり」の栽培をしていますが、きゅうり自体がデリケートな作物ということで、環境測定技術には関心があり、初期の段階から水・温度・炭酸ガスなどいくつかの環境測定装置を導入しています。実際、研修中にいくつかのハウスを見学した際にも、これらの装置を上手に活用されているベテラン農家さんも多く、そこから将来性を感じての判断でもありました。また、今作からはSAWACHIの利用に向け、環境データをSAWACHIに登録できる環境測定装置を導入しています。


SAWACHIを利用してみた感想を教えてください。

データの確認をしにハウスに出向く手間がなくなり、時間の有効活用ができるようになりました。

・チェックすることで安心感が受け取れる
環境データをスマートフォンでいつでも確認できるようになった事で、データの確認をしにハウスに出向く手間がなくなり、時間の有効活用ができるようになりました。また、こちらが設定した数値が保たれているということは、各装置が正常に機能しているという事です。ハウス外にいても安心を得られる部分はとくに魅力的です。今では、朝起きた時と、寝る前にSAWACHIをチェックするのが日課になっています。

・比較ができるメリットが大きい! 
実際、私のような新規就農者が、ベテラン農家さんのハウスを見学に行ったからといって、視覚から得られる情報だけではハウス環境の全てを理解することは困難です。しかし、比較できる材料(環境データ)を手にしていることで、ベテラン農家さんとの情報の共有や比較ができ、例えばきゅうり栽培で重要な夜の温度管理などが、きゅうりの品質や収量にどのように影響しているか?自分のハウスの設定とはどの程度の差異があるか?といった情報を知る事ができます。また、これらの情報は持ち帰って自分の中で整理し、今後の栽培管理に応用していくこともできるので、個人的なモチベーションにも繋がっています。


SAWACHIの機能で気に入っている部分を教えてください。

多数のデータの中から見たいデータを取捨選択できることと、自分のハウスに近い天気を知る事ができる部分です。

・農家のための機能とデザイン
多数のデータの中から、利用者がハウス環境や栽培状況に応じて、見たいデータを取捨選択できる事で見やすくなっており、グラフなどがスマートに落とし込まれたデザインも気に入っています。

・ハウスに近い天気予報
5キロメッシュ毎のエリアの天気予報を表示する機能がとても便利です。黒潮町の全体の天気が分かるよりも狭い範囲毎にチェックできます。テレビやネットなどの天気予報とは異なり、より自分のハウスに近い天気を知る事ができるので、当日の数値の設定などに役立っています。


今後のデジタル農業に期待していることを教えてください。

人の目では確認できないミクロな部分を可視化できるようになり、全体的な作業効率の向上に期待しています。

環境データを見る事ができるようなってきたので、ハウス内で栽培している「商品の状態」を見ることができるような機能や、日射比例灌水などの計測データに基づいた作業の自動化などに注目しています。
人の目では確認できないミクロな部分を可視化できるようになれば、成長段階から収量時期を把握できたり、異常の早期的な発見にも繋がりますし、自動化が進むことで、手作業で時間をかけていた作業が緩和され、全体的な作業効率の向上にも期待できると思います。