本県では、施設ニラで日射比例制御かん水装置が導入されつつありますが、日射量に応じた適正なかん水方法は明らかになっていませんでした。そこで、「ミラクルグリーンベルト」を用いて、6月中旬定植、9月下旬から翌年5月まで6回収穫する作型で(1回目刈り捨て)、かん水方法を変えた試験を行いました。
かん水量は1株あたり1回50mLまたは150mLで、日の出1時間後に強制かん水したのち、日射制御を開始し、かん水終了時刻を12時または15時までとしました。対照として1日1回、1株あたり150~450mLをかん水する区を設定し、収量を比較しました。
その結果、可販収量は、1株あたり150mLを15時まで日射比例制御かん水した区で最も多くなりました(図1)。
さらに、8月中旬定植の現地ほ場で(写真)、最も増収効果が高かった日射比例制御技術に準じて実証試験を行ったところ、農家慣行に比べて総可販収量が1割程度増収しました(図2)。今後、日射比例制御かん水技術の普及により収量向上が期待されます。
写真 日射比例制御かん水試験ほ場の状況(現地実証試験)
なお、本研究は、内閣府地方大学・地域産業創生交付金「“IoP(Internet of Plants)”が導く「Next次世代型施設園芸農業」への進化」の助成を受けたものです。
高知県農業技術センター
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