播種および定植時期の違いがニラの抽だいに及ぼす影響(高知県農業技術センター)

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 ハウスニラの電照栽培では、電照停止時期によって、3月以降に抽だいが発生し問題となっています。当センターでは、抽だい発生の条件を明らかにするため、夏作において播種および定植時期の違いが抽だいに及ぼす影響について検討しています。
 これまでに、‘ミラクルグリーンベルト’を11~1月に播種して5月14~21日に定植すると、9月上旬までに全株で抽だいすること、2月に播種して6月24日に定植すると、全く発生しないことを報告しました(センターニュース第98号)。
 今回は、11~2月に播種した‘ミラクルグリーンベルト’の苗を4月2日および29日に同時定植し、育苗日数の長短が抽だいの発生に及ぼす影響について調べました。

 8月下旬までの抽だいは、2月播種・4月29日定植で92%、それ以外では全株で発生しました(図1)。また、株あたりの花茎本数は、いずれの定植日でも2月播種で少ない傾向でした(図2)。なお、10℃加温下で育苗した場合も同様の傾向が認められました(データ省略)。

 2年間の結果から、57日間以上の育苗では育苗日数に関わらず、4~5月に定植すると抽だいが発生し、9月までに終了すること、6月下旬定植では発生しないことが確認できました。今後は、温度や日長の影響について、さらに解析を進めていきます。


 本研究は、内閣府地方大学・地域産業創生交付金「“IoP(Internet of Plants)”が導く「Next 次世代型施設園芸農業」への進化」の助成を受けたものです。

 高知県農業技術センター

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