活用事例

Vol.14

環境データから知った自分のハウスに足りないもの

東洋町 ナス農家

土居幸一さん

農家

環境測定装置を導入したきっかけを教えてください

新しいものに挑戦したいという気持ちが強かったからです

6年ほど前に高知県で環境測定装置を普及する動きがあり、私自身、農業には新しいものをどんどん取り入れていきたいと思っていたので、予算の範囲内で導入してみたいとは思っていました。そんなとき、付き合いのある農家さんが装置を導入されたと聞き、一度ハウスを視察させていただきました。そこで1日のデータがモニターに一括で表示されている様子を見て「これは便利になる」と直感。平成28年に環境測定装置を導入し、翌年には炭酸ガス発生装置を導入しました。


導入後、日々の農業にどんな影響がありましたか?

ハウスや作物が動いている様子が分かるようになり、同時に何が足りないかを知ることができました

環境測定装置の導入以降、ハウス内の環境が数値として表示されたことで、ハウスや作物が動いていることがわかるようになりました。例えば、私はナスの水耕栽培をしていますが、その性質上地面を遮断しています。そのため、一般的な土耕栽培に比べて土壌中の微生物が少なく、二酸化炭素の濃度も低くなるため、定期的に炭酸ガス発生装置などを利用して光合成を促進する必要があるのですが、実は装置を導入するまで、その理由をここまで深く考えたことはありませんでした。感覚的にはわかっていたことでしたが、そこに根拠が生まれたという感じです。また、自分のハウスに何が足りないか?どこにコストをかけるべきか?を知れるきっかけにもなるので、以降のハウス内機器の導入にも大きく影響を与えています。


SAWACHIの使用感について教えてください

非常に使いやすく、データの確認が日課になっています

SAWACHIを使い始めてからは、より圃場のモニタリングができるようになったと感じています。やはりデータが見やすいことや、様々な端末などからどこでも確認できるのが大きいですね。また、栽培している品種や、採用している栽培方法、さらには風土などからも一番必要なデータというものは異なると思うのですが、膨大なデータが一度に表示されるのではなく、ある程度ユーザー側で情報を取捨選択できるあたりにも、農家視点での使いやすさを感じています。


今後のデジタル農業に期待していることを教えてください

様々な部分で自動化が進んで欲しいと思っています

私は東洋町で農業をしていますが、農家さんの高齢化はとくに深刻で、農作業における「体力低下」「重労働」を理由に、60代〜70代で農業を辞めてしまう方も増えてきています。私も現在54歳ですが、今後農業を続けていくうえで、どうすれば無駄が減り、楽できる部分を増やせるかということをよく考えます。ですので、これからの時代に長く農業を続けていける仕組みとして、農業の至る所で「自動化」が進んでいって欲しいと期待しています。