活用事例

Vol.01

デジタル時代の新しい農業で豊かな未来を!

株式会社 NTTドコモ 四国支社長

三ケ尻哲也さん

企業

IoPプロジェクトに参加されたきっかけは何でしょう?

高知県さまの先進的な取り組みに、社会課題解決の大きな可能性を感じました。

NTTドコモは、デジタル技術を活用した「新たな価値の創造」、「社会課題の解決」に、様々な分野で取り組んでおります。多くのパートナーさまと協創し、イノベーションを起こしていくため3つのポイントがあると考えています。
1.ノウハウやスキルをお持ちのパートナーの方々との協働
2.デジタル技術を活用し、体感できる場所
3.デジタル技術を普段使いとして活用できるサポート体制
高知県さまが取り組まれているIoPプロジェクトは、これらの条件がそろっており、日本における農業の担い手減少や、世界的な人口増による食糧不足といった社会課題の解決に貢献できると考え、参加させていただきました。


IoPプロジェクトで取り組むことは?

社会実装に向けた4つの取り組みを実施。

NTTドコモは本プロジェクトに関して、4つのことに取り組んでいきます。
1つ目は、安定してご利用いただける広範囲の通信サービスです。圃場とIoPクラウド間に、高セキュリティで安定したネットワークサービスを提供いたします。
2つ目は、IoPクラウドをスマートフォンで利用するためのIoP教室です。このIoP教室をとおして、スマホの操作に不安を持つ農家さまがIoPクラウドを使いこなせるようにサポートさせていただきます。
3つ目は、IoPプロジェクトの他県への展開です。NTTドコモは、これまでも一次産業に関するソリューションを各地で展開し、関連する方々と深く連携させていただいております。IoPプロジェクトの他県展開においても、このつながりを活かし、デジタル技術を活用した農業を広げていくことで、高知県のみならず、日本の農業の課題解決や発展に貢献したいと考えています。
4つ目は、クラウドをより使いやすくするためのユーザーインターフェイス実現のサポートです。例えばIoP教室を通じて、実際に使われる農家の方々から、「こうしたほうが使いやすい」といった要望が寄せられると思います。我々はスマートフォンやタブレットなどのアプリケーションの開発も行っているので、こうした貴重な声を活かし、システムをより使いやすくしていくことに協力できると考えています。


IoP教室の取り組みとは?

IoP教室は、2021年3月に8地域185の農家の方々を対象に、トライアルとして開催させていただいております。

NTTドコモでは日ごろより、ドコモショップなどでスマホ教室を開催しています。はじめての方からもっと使いこなしたい方まで幅広くご活用いただいております。IoP教室においては、このノウハウを活かすことで、スマートフォンの操作に不慣れな方でも、IoPクラウドの操作方法を楽しく学んでいただくことができます。
デジタル技術をご利用いただき、メリットを感じていただくためには、スマートフォンなどのデジタル機器を継続的に使っていただく必要があります。そのためにも、IoP教室によって、農家のみなさまへのサポートを充実・進化させていくことが重要です。NTTドコモは、本教室の開催を通じてIoPクラウドの普及・拡大に貢献したいと考えています。


今後の目標を教えてください。

ARやAIなどのデジタル技術を活かした、新たな農業で豊かな未来を。

高知県さまが提唱されている「もっと楽しく! もっと楽に! もっと儲かる農業へ!」に向け、NTTドコモのデジタル技術やノウハウを活用して貢献して参ります。ぜひ「農家の方がハワイに旅行していても、デジタル技術の活用で、遠隔で圃場の制御や監視ができる」を実現したいです。
NTTドコモでは、高知県さまと「AR(拡張現実)の技術を活かし、熟練の農業従事者が新規就農者を遠隔サポートする」、あるいは「AIを使って農業の生産をサポートする」といった取り組みも進めていきます。
こうした様々なデジタル技術の活用による新たな農業で、更に生産性を高め、担い手の減少や高齢化などの課題を解決し、豊かな未来の実現に貢献していく所存です。農業は英語では「アグリカルチャー」ですが、デジタル技術を普段使いする「カルチャー」が農業で当たり前となるように取り組み続けます。