活用事例

Vol.02

IoPプロジェクトに於いて、生産者の施設園芸に関わるデータをIoPクラウドへスムーズに集約できる体制が求められています。
県内の各生産者が持っているビニールハウス内の環境データに、各JA、高知県の持つ園芸データが合わさることで、有益な活用が可能なるIoPクラウド。
圃場のデータをクラウドにつなぐ通信機器の開発を行う宮地電機株式会社様に開発の経緯や今後の展望について伺いました。

農業とIoPプロジェクトを繋げる仕組みに、技術で貢献!

宮地電機株式会社 経営管理室 システム開発課長

斉木邦政さん


IoPプロジェクトに参加したきっかけは何でしょう?

IoPプロジェクトに向けた仕組みづくりに、地元企業として貢献したいと思いました。

宮地電機では、2016年からEMS(エネルギーの見える化)事業に取り組んでおり、EMSによる様々な社会問題の解決を目標に、データの計測や集積を行う仕組みや装置の研究・開発を進めてきました。
高知県が進めるIoPプロジェクトにおきましても、環境データの計測とクラウドへの集積によって、一次産業を取り巻くあらゆるシーンの見える化が予定されており、これからの施設園芸農業のビジョンに弊社も大きく期待しています。また一方で、クラウドへの接続元となる圃場への設備導入は、今後のIoPを普及させていくうえで重要なポイントになると感じています。そこで、先だって研究・開発を行ってきた弊社の技術とノウハウを、ぜひIoPに向けた仕組みづくりに活用してゆきたいと考え、プロジェクトに参加させていただきました。


IoPプロジェクトで取り組むことは?

IoPプロジェクト普及に向けた、ソリューションの提案。

高知県において、クラウドへのアップロード機能を備える圃場は、まだまだ数少ないとお聞きしております。そこで、IoPクラウド「SAWACHI」に接続できる通信環境の普及を目標とし、次の3点に留意して研究・開発を行っております。

1. 測定装置や通信装置の導入コスト低減
2. 様々なメーカーの計測センサーに対応した通信装置の開発
3. ご利用者様視点でのサービス向上


現在、開発が進められている「情報通信BOX」とは?

安価導入が可能、かつ既存製品と同品質の通信装置を目指しています。

圃場の環境データを測定するためには環境測定装置と計測センサーが必要になり、そのデータをクラウド上に送るためには通信装置が必要になります。現在開発している「情報通信BOX」はこの通信装置にあたり、既存製品と同等の通信機能を有し、問題なくIoPクラウドへの接続が可能です。また、価格に関しても導入し易い価格設定となる見込みです。
農家さんの中には、IoPプロジェクトに関心を持っていながら、ランニングコストを含むトータルコストに悩まれている方も多いかと思います。そういったユーザーの方々にも、今後さらに安価導入の選択肢を提供することが可能となれば、県下圃場におけるIoPに向けた動きを拡大できると信じ、開発を進めております。


今後の目標を教えてください

ご利用者様の視点を大切にしながら、IoPプロジェクトの普及に向けたサービスを提供していきたい。

農家さんを含め、利用される皆様がIoPプロジェクトにメリットを感じることができ、可能な限り負担をかけず、IoPプロジェクトへ参画いただけるよう、多角的視点のソリューションを提案していくことが目標です。
現在、「情報通信BOX」の開発も順調に進んでおり、ゆくゆくはハウス環境データだけでなく、例えばエネルギー利用情報といった、農業を取り巻く様々な情報を収集できる機能を搭載していくことも検討しております。

農家さんが「何を求めているのか?」という視点を大切に、IoPと農業の現場を結び付ける活動に今後もご協力させていただきたいと思っております。


編集後記:高知県 農業イノベーション推進課 IoP推進室

高知県ではIoPクラウドを核としたデータ駆動型農業の普及に向け、民間事業者様の様々なデバイス、ソフトウェアのIoPクラウドへの連携を目指しております。
今回は連携デバイスの要となる通信ボックスに関して、宮地電機様のお取組みを取材させていただきました。
IoPクラウドと通信ボックスがシナジーを生みながら、高知県農業のより一層のデジタル化を推進していけるよう、引き続き連携させていただければと思っています。