代表研究者

高知工科大学 情報学群 教授　栗原徹

研究サマリー

RGBカメラで検出精度の向上を実現するため、RGBカラーフィルタの前に光学フィルタを配置し、識別に有用な波長を選択できる構造を構築しました。 さらに、その深層学習ネットワークにRGBカラーフィルタも固定の重みとして入れることで、光学フィルタと認識用AIを学習によって同時に設計することに成功しました。 利用するカメラの機種に最適な光学フィルタと認識部分を同時に設計し、光学フィルタ無しに比べ２%程度性能向上することができます。

企業との共同開発・事業化への動き

本技術の応用分野の開拓のため、サンプルの提供など、協力して深層学習のための大量のデータを取得した共同研究を希望しています。たとえば、

• スペクトル情報を利用することが有効と考えられる分野
• ハイパースペクトルカメラが有効であることはわかっていても高価であるため製品化のために低価格化を進めたい分野
• 従来の画像検査に加えて、微妙な色の違いを検出したい分野

発表済みの論文・書籍など

《論文》

• Jun YU, Toru KURIHARA, and Shu ZHAN, ``Color-Ratio Maps Enhanced Optical Filter Design and its application in green pepper segmentation,’’ Sensors, Vol.21, No.19, 6437, 2021.
• Jun YU, Toru KURIHARA, and Shu ZHAN, ``Optical Filter Net: A Spectral-Aware RGB Camera Framework for Effective Green Pepper Segmentation,’’ IEEE Access, Vol.9, pp.90142–90152, 2021.

《特許》

対象物識別方法、情報処理装置、情報処理プログラム、光学フィルタ、および照明装置（特願2019-135696　特開2021-018754）

連絡先

高知工科大学 研究連携部 IoP推進事務室
TEL:0887-53-9065
E-mail: iop@ml.kochi-tech.ac.jp

高知工科大学 画像情報工学研究室
http://krlab.info.kochi-tech.ac.jp/~kurihara/

代表研究者

高知工科大学 システム工学群 教授　八田章光 / 准教授　田上周路

研究サマリー

従来の照度計では困難であった波長毎の光環境を、小型分光器を用いて測定する研究を進めています。ハウス内の光環境を、小型分光器を用いて測定できるシステムを構築し、 光環境情報と植物情報の関連性を明らかにすることを目指します。具体的には、

• 小型分光器によるハウス内の光環境および植物の光合成情報の取得システム開発
• 植物による光吸収（光合成）情報と生育情報の関連性を解析
• 光を用いて植物の生育情報を取得できる新規技術の検討

企業との共同開発・事業化への動き

ナスを対象として、ハウス内の光環境測定と生育情報の関連性について研究を進めてきました。これらを明らかにすることで、増収技術開発への貢献が期待できます。 さらに、農作物の品種やハウス内環境に応じたシステム設計を行うことで、ナス以外への応用も可能です。現場での測定技術の確立や、農業生産の現場で使える装置開発に向けた共同研究を希望します。

発表済みの論文・書籍など

日本光学会年次学術講演会Optics＆Photonics Japan 2022 講演予稿集[P20]
簡易型分光器を用いた植物の光情報測定
○高橋 明大1，田上 周路1，永尾 航洋2，山崎 浩実2，八田 章光1
1高知工科大学，2高知県農業技術センター

連絡先

高知工科大学 研究連携部 IoP推進事務室
TEL:0887-53-9065
E-mail: iop@ml.kochi-tech.ac.jp

高知工科大学 光計測工学研究室
http://www.sceng.kochi-tech.ac.jp/taue/