【産学官連携】IoPの成果を、知事および産学官連携協議会で共有しました

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 令和5年8月21日(月)に、「第12回⾼知県Next次世代型施設園芸農業に関する産学官連携協議会」が高知県庁で開催され、IoPプロジェクトのこれまでの成果を、知事をトップとする産学官連携協議会で報告することができました。

 最初に、高知大学の受田事業責任者から総括的な成果報告をいただいた後、生産者の立場からみたIoPの成果ということで、農家のお二方にお話しいただきました。

 まず南国市でシシトウを栽培している山本修平さんから、毎日の栽培管理にどのようにSAWACHIを活用しているのか、昨年度から品種を非辛みシシトウ(高育交15号)に切り替えての取り組みなどを紹介していただきました。


 また、IoP農業研究会の副会長を務めていただいている越智史雄さん(高知市春野のキュウリ部会副部会長)からは、春野のキュウリ部会やIoP農業研究会でのデータ活用の取り組みで、IoPの研究開発が農家の営農や経営管理に直接役立つよう研究員、指導員、農家が一体となって情報交換しながら進めている話などをいただきました。


 続いて、将来の人材育成へつなげていくという視点から、幡多農業高校の前島先生と、高知大学農林海洋科学部の2回生の安田さん、土居さんからプレゼンをいただきました。

 前島先生は4月から1年間、高知大学IoP共創センターに産業教育内地留学されており、現在、県内の農業高校、高知大学、県内の篤農家さんのハウスをデジタルでつないで、高校生たちが大学での最先端の研究開発や実際の農家さんのハウスでのデータ活用等をリアルに体験し学び、情報交換もできるIoPデジタル教材の開発に取り組んでおり、その内容のご紹介をいただきました。

 
 高知大学2回生の安田さんからは、幡多農業高校時代にIoP塾に参加してIoPに興味を持ち、プロジェクト研究でIoPに関することをテーマに学習したりして、高知大学への進路を決めたことや、これから現在2回生としてさらに専門性を深めて、将来は農業高校の先生となって農業やIoPを担う後継者育成に携わっていきたいと考えていることなどを報告いただきました。


 同じく高知大学2回生の土居さんからは、小さい頃から米作りが好きで、高知農業高校ではGAP部の部長として農業高校の稲栽培でJ-GAPを取得するなどの活動をしたこと、次世代型ハウスでのトマト栽培とIoP塾への参加等を通じて、施設園芸が単に農作業をしてトマトを作るだけでなく、本当にいろんなデータを活用してトマトを作っているということを知って興味を深めたこと、将来は県の普及指導員になって、大好きな稲作の支援などに携わっていきたいと考えていることなど報告いただきました。


 最後は、企業の立場からIoPプロジェクトにどのような可能性を感じられているかということで、IoPクラウドの設計等を実施していただいている株式会社プロンプト・Kの天辰CEOからプレゼンをいただきました。


 今回は、農家の山本さん、越智さんを始め、前島先生や学生の安田さん、土居さん、そして、企業のお立場の天辰さんから直接プレゼンをいただけたことで、知事をはじめ、ご参加いただいた産学官そして金融の各立場の委員の皆様に向けたとても良い情報交換の場になり、『もっと楽しく、もっと楽に、もっと儲かる』農業、若者から見ても魅力のある農業を実現していけるよう、関係者一同、気持ちを新たにした一日となりました。