緑色の葉の中で、緑色のピーマンを漏れなく検出・認識することは困難です。高知工科大学では、高知県農業技術センターの協力のもと、多次元観測が可能なハイパースペクトルカメラによりピーマンを検出する手法の研究を行いました。PLS法(部分的最小二乗回帰。重回帰分析と主成分分析を掛け合わせた統計的手法)や、深層学習により画素ごとに独立した識別を行う方法を検討した結果、画素レベルではPLS法で93%、深層学習で97%の正解率で検出できることを明らかにしました。
いっぽう、ハイパースペクトルカメラは非常に高額であり(200万円以上)、農家が個別に購入することは難しいという問題があります。そこで高知工科大学では、ハイパースペクトル情報を設計に利用しながら、安いRGBカメラを用いたピーマン検出法に取り組んでいます。これらの研究結果を踏まえ、最適な光学フィルタの透過率分布を求めています。今後は新たな光学フィルタによる性能検証を進めていく計画です。
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