2021年度日本土壌肥料学会関西支部会にてIoPに関するシンポジウム開催

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 2021年12月3日(金)に開催されました2021年度日本土壌肥料学会関西支部会におきまして、

「高知県におけるNext次世代施設園芸農業への新展開-IoP(Internet of Plants)クラウドの構築と活用-」

と題しましてシンポジウムが開催されました。

 内容としまして、

1) IoPの挑戦~農業のボトムアップイノベーションを目指して~:北野雅治(高知大学IoP事業推進室 特任教授)

2) 農作物におけるビックデータの扱いと活用について:岩尾忠重(高知大学IoP事業推進室 特任教授)

3) IoPが導く「もっと楽しく、もっと楽に、もっと儲かる農業」へ:岡林俊宏(高知県農業振興部IoP推進監)

4) ナス促成栽培におけるデータ農業の実践とIoPへの展望:新田益男(芸西ナス部会・夜須フルーツトマト部会)

5) 総合討議:(座長)上野大勢(教育研究部総合科学系生命環境医学部門 准教授)

 北野雅治先生からは、IoPのメインエンジンとなる生理・生態AIエンジンや営農支援AIエンジンの開発コンセプトと開発状況等について、岩尾忠重先生からは、画像解析等、最新のAI手法を用いてのメインエンジン開発へのアプローチや今後の展開について、県の岡林IoP推進監からは、農家さんへの試運用サービスを開始したIoPクラウド(SAWACHI)の整備状況等について、そして昨年度から施設園芸農家として就農した新田益男さんからは、ナス促成栽培において、環境データに加えて、独自で設置した重量計による土壌水分の推移データや、果実の表面温度、花数や実数等をフル活用してのデータ農業の実践によって生産部会内での反収2位達成に至った取り組みのご紹介などをいただきました。

 総合討議では、土壌肥料分野において、IoPによって得られる作物側の生理・生態情報や、IoPクラウド(SAWACHI)に集約される様々なデータを活用した研究の可能性等についても議論されました。

(農業イノベーション推進課)