ハウス内の光環境および植物情報の取得技術開発 (高知工科大学)

トピックス

 植物における光合成の定量化のためには、日射と光吸収の分光情報を用いた定量的な把握が不可欠です。従来の研究により、光合成に関連するクロロフィル等の光吸収の分光情報は明らかにされていますが、日射に関しては光エネルギーの統合値を示す日射量が用いられるのみでした。また、植物に対する光の波長毎の影響は実験室レベルでのみ行われてきたのが現状です。

 そこで高知工科大学では、小型で安価な分光器を用いて栽培環境における光環境を継続的に観測できるシステムの構築、および、データの取得・蓄積・解析を行うことで、生産効率の向上や省力化に資することを目的とした研究に取り組んでいます。

 この研究により、個々の栽培環境における光環境の測定とデータの集積が可能となり、測定データを解析することで、光環境変動の要因の評価が可能となります。また、これら光環境データと収量データ等の集積および解析によって、理想的な育成環境を見出すことも可能となります。さらに、光環境変動に対する植物の育成状況のモニタリングを実施することで、より高精度な環境制御による効率化が期待されます。

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